- テレワークしているときによく眠気が襲ってくる
- 在宅勤務で昼寝してることに罪悪感を感じている
- 昼寝したいけど、仕事効率が落ちそうで躊躇している
- 一番効果がある昼寝の方法が知りたい
自宅でテレワーク中に眠気が襲ってくることはないでしょうか。
特に昼食後のあとは強い眠気に悩まされることが多くあると思います。
そんなときに我慢して、眠気と必死戦いながら仕事を続けているという方が多いと思いますが、実は仕事効率の観点からするとNG。
そういうときは、20~30分程度の昼寝をした方が仕事効率がアップします。
この記事では、昼寝の効果やメリット/デメリット、効果的な昼寝をするためのポイントについて解説していきます。
テレワーク中の昼寝は悪いことではないです。
この記事を読んで正しく取り入れてみてください。
テレワーク時の昼寝は効果あり!その4つの理由
結論として、テレワーク時の昼寝は仕事効率の観点で効果ありです。
なぜそのように言えるのか。
4つの理由を解説します。
理由①:実験で効果が示されているから
昼寝が効果的というのは感覚的なものではなく、世界で行われた実験で効果が示されています。
その実験を3つ紹介します。
実験1:NASAの実験
代表的なものとして、NASA(アメリカ航空宇宙局)が行った実験があります。
実験内容は、パイロットを昼寝をする人としない人の2つのグループに分けて、その後の認知力と注意力を測定しました。
実験結果は、昼寝をする人の方が認知力が34%、注意力は54%も向上したとの結果が出ています。
実験2:ミシガン大学の実験
ミシガン大学で行われた実験では、昼寝が感情のコントロールにどのように影響するかが調査されています。
その実験では、被験者を60分の仮眠と取る人と取らない人の2つのグループに分けて、その後テストを受けるというもの。
結果、仮眠を取ったグループは多くの時間をかけて忍耐強くテストに回答し続けようとしたのに対して、仮眠を取らないグループは忍耐力が長く続かなかったという報告がされています。
実験3:アテネ大学の実験
2007年にギリシャのアテネ大学で行われた実験では、20~86歳の健康な男女を追跡調査し、週に3回以上、30分の昼寝をすると心臓病による死亡リスクが37%低下するという結果も出ています。
理由②:厚生労働省も推奨しているから
厚生労働省が平成26年3月に公開している「健康づくりのための睡眠指針2014」にも、昼寝の効果が記載されています。
毎日十分な睡眠をとることが基本ですが、仕事や生活上の都合で、夜間に必要な睡眠時間を確保できなかった場合、午後の眠気による仕事の問題を改善するのに昼寝が役に立ち ます。午後の早い時刻に 30 分以内の短い昼寝をすることが、眠気による作業能率の改善に効果的です。
出典:健康づくりのための睡眠指針2014(厚生労働省)
厚生労働省が昼寝をすることにお墨付きを与えているので、もっと堂々と昼寝しても良さそうですよね。
理由③:スペインのシエスタのように世界で実績があるから
シエスタをご存知でしょうか。
シエスタとは、スペインで生まれた長いお昼休憩のことです。
シエスタと聞くと、昼寝と解釈されている方が多くいますが、正確には「昼間にとる休憩」を意味します。
なので、必ずしも昼寝をしていなくても休憩していればシエスタと呼ばれます。
スペインを始めとするラテン諸国では、このシエスタが習慣となっていて、午後2時~午後5時を営業時間外にして、従業員の休憩時間にしているお店や企業も多くあるようです。
理由④:有名企業でも導入されているから
昼寝・仮眠を推奨する企業も増えてきています。
ざっと調べたところ、以下のような企業が推奨しているようです。
- NIKE
- 三菱地所
- GMOインターネットグループ
- マネーフォワード
昼寝するための仮眠室が用意されている企業もあるようです。
テレワーク時の昼寝のメリット3選
では、昼寝をすることによる具体的なメリットは何があるか解説していきます。
ここでは代表的なものを3つ説明します。
メリット①:集中力がアップする
1つ目は、眠気がなくなることで集中力がアップするというメリットです。
特に昼食後の午後の時間帯は眠くなるという人が多いのではないかと思います。
眠たい目をこすりながら仕事をしていては、集中して仕事はできません。
そういうときは潔く少しの間昼寝をすることで、集中力が回復して、効率的な仕事が可能になります。
メリット②:注意力がアップする
2つ目は、注意力がアップするというメリットです。
眠い状態で仕事をしていても仕事の質は低いままです。
その状態では、資料作成時の誤記やメールの宛先誤りなどのミスも増えてしまいます。
大きなインシデントになってしまうリスクもあるので、眠気で無理に仕事を続けずに昼寝をすることで注意力を向上させて、質の高い仕事を行いましょう。
メリット③:結果的に早く仕事が終わる
3つ目は、早く仕事が終わるというメリットです。
集中力が高まって仕事のスピードが早くなり、注意力が高まって仕事でのミスが減ると結果として、眠いまま仕事を続けるよりも結果的に早く仕事が終わります。
昼寝をする時間の分だけ、終業時間が遅くなってしまいそうですが、昼寝の効果を受けることで仕事効率を高めることができます。
テレワーク時の昼寝のデメリット・注意点
次には逆にテレワーク時の昼寝のデメリットや注意点を2点説明します。
デメリット①:寝坊のリスクがある
1つ目は、寝坊のリスクがある点です。
まず、20~30分後に起きるためにも必ずアラームをセットしてから昼寝に入りましょう。
その上で、
- アラームが鳴ったのに気づかなかった
- アラームのセットをミスしていて鳴らなかった
などの失敗が起こる可能性もあります。
アラーム音量や確実にセットできているかを確認するようにしましょう。
心配な方は、昼寝の直後に会議がない時間帯を選んで昼寝してみるのもいいかもしれません。
デメリット②:仕事をさぼってると思われるかもしれない
残念ながら勤務時間中の昼寝はまだ日本では浸透していません。
そのため、堂々とスケジュールに「昼寝」と予定を入れることは現実的には厳しいと思います。
勤務時間中に昼寝をしていることがバレるのを恐れている方もいるのではないかと思います。
勤める会社の就業規則や上司・部下など周囲の方との関係性にもよると思いますが、なかなか仮眠や昼寝をしていることが伝えにくい場合は、昼休みの時間を使うことが無難だと思います。
多くの会社が12時~13時の1時間が昼休みだと思うので、前半30分で食事を済ませて、後半の30分で昼寝をするイメージです。
私の場合は、ある程度勤務時間も裁量があるので、予定に「離席」や「私用」などと入れておいて昼寝をすることがあります。
最善のテレワーク昼寝のポイント3選
ここまでで昼寝のメリットやデメリットは理解いただけたと思います。
では、具体的に昼寝をする際にどういうことに気をつけるべきか。
ポイントを3つ解説していきます。
ポイント①:最適な仮眠時間は20~30分
先に紹介した厚生労働省が2014年に策定した「健康づくりのための睡眠指針」でも20~30分の昼寝を推奨されている通り、昼寝は20~30分が効果的と言われています。
これ以上長く眠ると深い眠りに入ってしまい、起きるのが逆につらくなってしまいます。
眠りの深さには2つの種類があります。
- レム睡眠 :比較的浅い眠り
- ノンレム睡眠:比較的深い眠り
睡眠直後から徐々に深い眠りに入っていき、ノンレム睡眠に近づいていきます。
この深い眠りに入りすぎない時間というのが20~30分ということなのです。
また、あまり長く寝てしまうと今度は夜の寝付きが悪くなってしまい、結果として睡眠不足に陥ってしまうリスクもあります。
なので、昼寝をする場合は20~30分を目安に行うようにしましょう。
ポイント②:寝る前にカフェインを取る
昼寝の前にコーヒーなどのカフェインを含むものを飲むと昼寝後にすっきりと目覚めることができるようになります。
コーヒーを飲むと眠れなくなりそうと思われる人もいるかもしれませんが、実際にはコーヒーを口にしてから体に吸収されるまでに時間がかかるので、飲んだ直後に眠れなくなるというわけではありません。
ちょうど20~30分の昼寝が終わるころにカフェインが体内に吸収されて目覚めがよくなるというものです。
ポイント③:デスクではなくベッドで寝る
これはテレワークならではのメリットです。
オフィスでは昼休みになると、デスクに伏せて寝ている人を見かけます。
確かに眠れるとは思うのですが、体が痛くなったり、おでこが赤くなったりであまり効果的な睡眠とは言えません。
その点、テレワークであればわざわざデスクで寝なくても、いつも寝ているベッドで寝ることができるので昼寝の質も高めることができます。
まとめ
以上、テレワークでの昼寝について解説しました。
昼寝をすることは、悪いことと捉えられがちですが、仕事効率の面では優れていることが理解いただけたと思います。
とは言え、ベースになるのは夜間の睡眠時間なので、しっかりと睡眠時間を確保した上で、昼寝も取り入れてみてはいかがでしょうか。
やってみると思っていたより、頭がすっきりして仕事が捗る感覚が得られると思います。
テレワークだからこそ昼寝を取り入れやすいと思うので、ぜひ試してみてください。